山頂の展望台から360度見渡せる絶景
苗木城跡は、中津川市内を東西に流れる木曽川の右岸、一段を高くそびえる山の上にあります。木曽川から山頂の天守跡までの標高差は約170m。急峻な地形を生かして築かれた山城です。
苗木城は、苗木遠山氏より戦国時代に築城されました。遠山氏は、織田氏・武田氏と縁戚関係を結び勢力を広げますが、本能寺の変の後、森氏に城を追われます。徳川氏に身を寄せ、関ケ原の戦い前に家康の指示で苗木城を取り戻しました。この功績により、苗木領の大名となり、以降1871年（明治4年）の廃城に至るまで約270年、12代にわたり遠山氏が治めました。
見どころの多い苗木城跡ですが、全国的にも珍しいとされているのは石垣です。自然の巨岩がそのまま活用されており、年代によって野面積み・切込接ぎなど積み方が異なる点にも注目してみましょう。
ほかにも、三階建ての「大矢倉」、礎石や縁石が当時のまま残されている「武器蔵」、天守近くにあった「千石井戸」などさまざまな遺構が残されています。また、天守閣があった場所に設けられた展望台からの絶景を眺められ、日本百名山の恵那山、木曽川、中津川市街を360度見渡すことができます。
城跡入口付近には、苗木城に関わる資料を展示している「苗木遠山史料館」があります。土日は城跡を案内するガイドの受付を行っているため、解説を聞きながら城跡巡りをしたい人にオススメです。
住所：岐阜県中津川市苗木
TEL：0573-66-8181（問い合わせ先 苗木遠山史料館）
