土岐市 クラフト&アート 歴史文化
美濃地域は、約400年前の桃山時代、日本最大のやきもの産地として栄えました。その歴史と文化を今に伝えるのが、岐阜県土岐市にある「織部の里公園」と「元屋敷陶器窯跡」です。
ここでは、美濃桃山陶の代表的な様式である志野、黄瀬戸、瀬戸黒、織部の焼き物が生まれた背景を学びながら、陶芸の歴史を肌で感じることができます。
国指定史跡「元屋敷陶器窯跡」
1967年(昭和42年)に国指定史跡となった「元屋敷陶器窯跡」は大窯3基、連房式登窯1基からなり、 16世紀後半から17世紀初頭にかけて、美濃桃山陶と呼ばれる瀬戸黒、黄瀬戸、志野や織部が生産され、全国へ出荷されていました。


中でも「元屋敷窯」は、美濃地域で最古の連房式登窯で、最盛期の織部を大量生産しました。この遺跡から出土した陶片のうち、2431点が重要文化財に指定され、公園から徒歩5分ほどの距離にある土岐市美濃陶磁歴史館で一部展示しています。


燃焼室、焼成室14房からなる「連房式登窯」は、当時の最先端技術が取り入れられており、これは九州の唐津から導入されたと考えられています。こちらに加えて、16世紀後半に築かれた3つの「大窯」も復元されています。
織部の里公園の見どころ
織部の里公園は、元屋敷陶器窯跡とともに、美濃陶磁の文化を体験できる場所として整備されています。


公園内には、松坂屋の創業家である伊藤家の別荘「揚輝荘」(名古屋市千種区)から移築された茶室「暮雪庵」があります。建築年代は江戸時代後期と推定され、江戸後期の久田流茶人久田耕甫による「暮雪」の扁額に刻まれた落款が現存します。
また、元屋敷陶器窯跡から出土した遺物の展示室などがあります。
織部の里公園では、美濃桃山陶の歴史に触れることができるほか、5月上旬にヒトツバタコ、 下旬にあやめ、6月上旬に菖蒲の開花も見どころです。
織部の里公園と元屋敷陶器窯跡は、焼き物の歴史を学びながら、自然と文化を楽しめるスポットです。桃山時代の陶工たちが生み出した美濃焼の魅力を、ぜひ現地で感じてみてください。
住所:岐阜県土岐市泉町久尻1246-1
TEL:0572-54-2710
営業時間:9:00~17:00
定休日:月曜(祝日は除く)、 祝日の翌日、12/29から翌年1/5まで、※月曜が祝日の場合は火曜が休園