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山間に築かれた山城とキリシタン信仰の遺物

御嵩町の東側に位置する小原・謡坂地区には、さまざまな歴史の足跡が残っています。

小原城址 御岳町
小原城址 御岳町

小原集落の中央部にある白山神社の奥山一帯にあるのは、小原城址です。小原城の規模は小さく、小倉の姓を名乗る一族が城主であったと伝えられています。現在でも曲輪(くるわ)、堅堀(たてぼり)、堀切、土塁、櫓台といった遺構が確認できます。本丸があった山頂部には、神武天皇の遥拝所であった石碑が建てられています。

小原城址 御岳町
聖母マリア像 御嵩町

城址のある小原・謡坂地区では、1981年に行われた道路工事中にキリシタン信仰の遺物が偶然発見されました。その後、この地区で多くの遺物、遺構が発見され、かつてこの地に密かにキリシタン信仰をしていた「隠れキリシタン」が存在していた歴史が明らかになりました。現在は、禁教弾圧に耐えながら信仰を捨てずに隠れ住んだキリシタン信者への慰霊と今後の平和を願って、小原城址から南へ約300m付近に聖母マリア像が建立されています。

耳神社の小原・謡坂地区 御嵩町
耳神社の小原・謡坂地区 御嵩町

そして、中山道沿いの岩山に建立されているのは耳の病にご利益があると伝えられている「耳神社」です。病が治った後の参詣時には、年の数の錐(きり)を簾(すだれ)のように編んで奉納するという珍しい習わしもあります。耳にまつわる神社は全国的にも珍しく、現在でも、参拝者が多く地元住民の手で社の手入れなどもされており信仰が絶えることはありません。

住所(小原城址):岐阜県可児郡御嵩町小原5851-5 

(耳神社)岐阜県可児郡御嵩町西洞地内

TEL0574-67-2111(問い合わせ先 御嵩町まちづくり課) 

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