2023年1月、岐阜県土岐市にオープンした「KOYO BASE」は、"食べる、買う、楽しむ、学ぶを通して、うつわの魅力を再発見できる複合体験施設"です。

運営を手掛けるのは60年以上の歴史をもつ持つ光洋陶器株式会社。食器(美濃焼)の企画・製造・販売を手がけている企業です。コンセプトは"Clay to table(土から食卓まで)"。土を成形し焼き上げるところからテーブルについてご飯を食べるところまで一貫して楽しめるこちらの施設、その魅力をたっぷりとお伝えします。
「食べる」——料理とともに、うつわを楽しむカフェ
KOYO BASEのカフェでは隣接する光洋陶器の工場で作られた美濃焼のうつわで料理やスイーツを提供しています。実際に盛り付けられているうつわを見る・使うことでお買い物の判断材料のひとつにしていただけたら、という思いがあるそうです。

メニューには飛騨豚や岐阜県産のお米「はつしも」、土岐の大竹醤油醸造所の味噌、恵那の山岡寒天など、地元の食材を活かした料理が並びます。

中でも人気があるのはハンバーグや魚料理。通年提供されているスパイスカレーもよく注文が入るそうです。おしゃべりをしながらゆっくりとご飯を楽しめるので、ランチは女性を中心に人気。季節に応じてメニューやうつわが入れ替わるため、訪れるたびに新しい発見がありますよ。
お子さまランチも提供されています。陶器はお子さんには使いづらいと思われがちですが、重さがあるのでうつわが動きづらいというメリットも。割れてしまったとしても、それが「大切に物を扱う心」を育むきっかけにもなります。
「買う」——お気に入りのうつわをご自宅で
カフェで使用されている美濃焼のうつわは同じフロアのショップで購入することができます。自社製品を中心に販売されていますが、光洋陶器とはテイストが異なる他メーカーのうつわも取り扱いあり。陶器以外にも異素材のカトラリーやガラス製品も並んでいます。さまざまなテイストを楽しめるのも魅力のひとつです。

特に人気なのは、「カレーのお重」。カフェのスパイスカレーはこちらのうつわで提供されています。通常、お正月にしか使われない重箱ですが、こちらでは一年中自由な用途で使えるように提案されています。うつわの使い方に正解はなく、食事が楽しくなればそれでOKなんですって!
「楽しむ」——ワークショップで自分だけのうつわを作る
KOYO BASEでは、陶器の魅力をより深く体験できる2種類のワークショップを開催しています。

絵付け体験ではうつわをキャンバスに見立てて、自由に絵を描くことができます。
絵は苦手、という方には転写体験がおすすめ。お好きなデザインの転写シート(紙銅版)を自由に切り貼りし、うつわに転写して自分だけの器作りが楽しめます。

どちらも素焼きしたうつわを使用するため、服が汚れません。プレートやご飯茶碗、マグカップや湯呑みなどからお好みのものを選ぶことができますよ。5歳以上のお子さんから参加可能で、家族やカップルでの利用が多く見られます。
また、月に1回「KOYO STUDY」という食に関するワークショップも開催。味噌作りやコーヒーの淹れ方など、ゲストを招いて行われます。Instagramで告知されるので気になる方は要チェック。
どのワークショップも事前にWebか電話で予約をしてくださいね。
「学ぶ」——工場見学でうつわ作りの現場を体感
光洋陶器では工場見学を月・木・金の11時からと、13時から開催しています。「スマートファクトリーAWARD2019」を受賞した工場では、熟練職人の技と最新オートメーションの融合を間近で見ることができます。土練りから本焼きまでの全工程を間近で見学できるのは、分業制が進む陶器業界では珍しい体験です。所要時間は50分ほど。小学3年生以上の方が参加可能です。前日までに予約をしてからお出かけしてくださいね。
KOYO BASEは、カフェのみ・ショップのみの利用もOK。気軽に立ち寄って、美濃焼のうつわとともに心地よい時間を過ごせるスポットです。
美濃焼の魅力を五感で体験し、自分だけのうつわを見つける。そんな特別な時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。 KOYO BASE
住所:〒509-5142 岐阜県土岐市泉町久尻1496-5
電話番号:0572-55-5501
営業時間:11:00-17:00
定休日:火曜・水曜